
子供のころのある日、お婆ちゃんが『関東煮』を作ってくれた。具は大根と、こんにゃく、これだけ。以来ずいぶんと大きくなるまで『大根とこんにゃくだけでできてるのが関東煮』だと思っていた。当時大阪に住んでいたわたしは、子供心に『関東のひとはこんな‘おでん’を食べているのかぁ』などと思ったものだった。ちなみに母の作には、平天とじゃがいもと卵も入っていて、大根とこんにゃく以外にも色々入っているのが関西というか大阪で言うところの『おでん』なのだと思いこんでいた。
やがて社会に出て、『おでん』というものを外で食べるようになって、『あぁ!おでんってこんなにも具が色々入ってておいしいものだったんだぁ』と感動したことがある。(以前、東京で暮らしていた頃におでんを食べに行って、はんぺんが入っていたことには驚いた。自宅では、好き嫌いないので何でも入れて作るけど、はんぺんだけは不思議といれたことが、いまだにない。)
時は進み、現在に至っては、家にあるものであっさり味に作るようになった。
今夜のうちのおでんの中身は…
鶏肉、じゃがいも、大根、ひろうす、卵、ちくわ(ブロッコリーの芯入り)、高野豆腐、エリンギ、、、以上である。これに、あれば牛スジやタコの足、ロールキャベツ、それからゴボウ天に厚揚げに… と、考えてみると今夜のおでんは、ないものだらけのおでんだなぁ(^o^;
ともあれ、寒〜い日には暖まれて、ほっこりできる一品だ。
●関西のおでん
関西では「煮る」という調理用語はあまり使わずに、ほとんど「炊く」と言っている。そのため、関東煮と書いてカントウニと読まずに、カントウダキになったのではないだろうか?
また、昆布だしが主流なのは、北海道から日本海を通って昆布が運ばれたことによる。だしに向く上等な昆布は上方で消費され、長昆布はさらに沖縄へ交易品として運ばれていった。大阪ではコロやさえずりなど、鯨肉も欠かせなかったが、今では高級品になってしまった。ただ、牛すじや鶏肉によるコクは健在だ。(おでん博物館より)
●関東のおでん
明治に創業した本郷の「呑喜」、大正に創業した銀座の「お多幸」、昭和に創業した銀座の「一平」と、それぞれの時代に人気を博したおでんが味わえるのは東京ならでは。
はんぺん、(魚の)すじ、ちくわぶ、つみれは関東で人気のおでん種で、ちくわぶの好き嫌いは“論争”を巻き起こすほど。
一方、伝統を守る老舗が多いなか、「創作おでん」と呼べるような一品料理として出す店も増えてきた。おでん種に関しても、トマトやブロッコリーを入れる店もある。この新感覚のおでんは、「平成のおでん」と呼べそうだ。(おでん博物館より)
