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越中五箇山民謡「筑子(こきりこ)唄」

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筑子(こきりこ)とは田楽の替名。昭和初期に西条八十氏がこの地を訪れたとき、老婆が口ずさんでいた唄を聞いてそれを譜にして世に出ることとなり、昭和26年に保存会が設立された。五箇山民謡は、国の無形文化財として選択され、音楽の教科書にも取り上げられるほどになった。
こきりこの唄を、一昨年の秋、相倉の集落を訪れた時に口ずさんでいると、そこで働くおかあさんが、唄の意味を教えてくれた。

『こきりこ唄』
 筑子(こきりこ)の竹は七寸五分じゃ (田楽に使うこきりこの竹は約23cm。太さは約1,5cm。)
 長いは袖のかなかいじゃ (長いと舞う時に袖の邪魔になる。)
 窓のサンサもデデレコデン (窓の桟さもデデレコデン)
 晴れのサンサもデデレコデン (晴れの燦さもデデレコデン)
 踊りたきゃ踊れ泣く子をいくせ (若いお嫁さんよ、田楽を踊りたければ踊ってきなさい。泣く子はわたし(=姑)が預かるからここに置いてお行き。)
 ササラは窓の許にある (ササラという蛇腹のような田楽に用いる楽器は窓の許にある。)
 窓のサンサもデデレコデン (窓の桟さもデデレコデン)
 晴れのサンサもデデレコデン (晴れの燦さもデデレコデン)

雪深いこの地の住居、むかしは雨戸もなかったので、寒さをしのぐために窓に桟を格子のようにたくさん作った。その桟から差し込む光、晴れた日の日差し、ともに美しくありがたい。そんな日々の生活から生まれて唄い継がれて来たのがこの「こきりこ節」。西条という人がこの地を訪れなかったら、この唄がこんなに有名になることはなかったかも知れない。(※デデレコデンというのはお囃子。)

こきりこ唄のほか8曲を収録したCDが出ていて、世界遺産の「岩瀬家」で販売されていた。
CD:「五箇山民謡」/ 越中五箇山筑子保存会ほか
  1,500円
  ビクター
  VZCP-1067